更年期という言葉はよく聞きますが、それがいつからいつまでの期間のことなのか、ということについては、意外と知られていないものです。
具体的には、加齢によって生理が止まる「閉経」を境にした前後5年の期間のことを、更年期と呼びます。
では、具体的に「閉経」かもしれない、と判断する基準はどんなことにあるのでしょうか?
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40代からの生理不順は更年期の始まり?
日本人女性の初潮は、平均して12歳頃といわれています。
それから思春期を経て、妊娠・出産適齢期と呼ばれている時期が終わり、40歳代に入ったあたりから少しずつ生理に変化が見られるようになります。
20代~30代の生理不順は「若年性更年期障害」
最近よく耳にするようになってきた「若年性更年期障害」とは、まだ妊娠・出産できる年代であるはずの20代・30代女性に起きる、更年期とよく似た症状を持つ疾患のことです。
「若年性更年期障害」の原因としては、ストレスや過激なダイエットによってホルモンバランスが急激に変化してしまうことと考えられています。
40代からの生理不順は更年期に入ったサイン
「若年性更年期障害」が起きる20代・30代ではなく、40歳を超えた女性に生理不順の症状がある場合は、一概には言えないものの、更年期と呼ばれる年代に入ったサインといえます。
女性ホルモンの変化で生理不順に?閉経までの生理(月経)の変化について
40代に入ると、多かれ少なかれほとんどの女性は、生理に何らかの変化を感じるようになります。
いずれ訪れる「閉経」に向かって、少しずつ身体が準備を始めたというサインでもあるのですが、具体的にはどのような変化が見られるのでしょうか?
40代前半は生理周期が短くなる(頻発月経)
40歳を過ぎてから、45歳くらいまでの間に起きる生理の変化のひとつとしては、まず生理周期が短くなってくることが挙げられます。
これは頻発月経とも呼ばれており、この症状自体は年齢に関係なく、女性であればいつでも起きる可能性があります。
でも、40歳代前半の女性がこの症状を感じた場合には、更年期のスタートラインに立っている場合がほとんどです。
月経(出血)の期間が長くなる(過長月経)
「閉経」に関する生理の変化として、もうひとつ見られるのは、生理での出血がある期間が長くなるという症状です。
この症状は過長月経とも呼ばれており、頻発月経と同じように、女性であれば年齢に関係なく起きる可能性があります。
でも、40歳代に入った女性がこの症状を感じる場合には、更年期が近いサインであるともいえます。
40代後半からは生理周期が長くなる(稀発月経)
40歳代後半に入ってくると、40歳代前半とは逆に、だんだん生理周期が長くなっていきます。
これは稀発月経とも呼ばれており、元々28日サイクルだった生理が40日サイクルになるというような症状です。
この症状も女性であれば年代関係なく起こる可能性はあるのですが、40歳代後半を迎えている女性の場合には、「閉経」がすぐそこまで来ているというサインととらえられます。
最後の生理開始日から1年経っても月経がない場合(閉経)
生理が終わり、その次に来るはずの生理が1年経っても来ない場合、それが一般的にいわれている「閉経」です。
ただ最近では40歳代であっても妊娠する女性もいますので、100%そうとは言い切れない部分はありますが、50歳を過ぎている場合には、ほぼ間違いなく「閉経」を迎えたと考えられます。
閉経の定義とは?確認方法をご紹介
「閉経」を迎えたかどうかの目安としては、上記で挙げた「生理が終わってから1年経っても次の生理が来ない」ということなのですが、初潮の年齢が様々であるように、「閉経」の年齢にもかなり個人差があります。
「閉経」を迎えたのかどうかを確実に知りたいという場合には、婦人科の受診をおすすめします。
婦人科では血液検査をしてホルモン値を調べるので、その結果で「閉経」を迎えているのかどうかということがわかりますよ。
閉経後の更年期トラブル(身体の変化)
月経前症候群(PMS)などの症状が強く悩んでいた女性にとっては、「閉経」は、その悩みから解決される喜ばしいものでもあります。
でも女性ホルモンが分泌されなくなった状態の「閉経」によって、注意しなくてはいけない体調面でのトラブルもあるのです。
体重の増加
「閉経」に伴う身体のトラブルで、多くの女性が悩む症状が、体重の増加です。
男性と女性の体型の違いからもわかりますが、女性ホルモンには、食欲をコントロールしてくれる効果があるのです。
その女性ホルモンが分泌されなくなることによって、体重が増加して太りやすくなってしまうというわけなのです。
骨粗鬆症
「閉経」を迎えた女性が気をつけなければいけない身体のトラブルには、「骨粗鬆症」が挙げられます。
60歳代・70歳代の女性の女性に「骨粗鬆症」患者さんが多いことからもわかるように、女性ホルモンには、骨にも作用する働きがあるのです。
そのため、まだ40歳代であっても「閉経」を迎えた場合には、「骨粗鬆症」にも注意が必要ですよ。
性交痛
「閉経」によって起こる可能性のある身体のトラブルのひとつには、「性交痛」があります。
「閉経」によって膣が萎縮して堅くなってしまうことによって、性交時に痛みを感じるようになるのです。
また、そのような症状がある場合には、膣が乾燥してしまっているため、細菌感染を起こしやすくなっているので注意するようにしてくださいね。
閉経後の更年期障害におすすめのサプリメント
「閉経」を迎えていて、気になる症状はあるけれど、わざわざ病院にいくほどではないという女性は多いもの。
食生活に気をつけたりする方法でも、ある程度改善する可能性はあるのですが、もっと簡単にケアしたいと考えている女性には、手軽なサプリメントがおすすめです。
更年期障害の緩和におすすめなのは、女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをする「エクオール」が含まれているタイプと、「高麗人参」が含まれているタイプがあります。
その中で評価が高いサプリメントには、下記の3つが挙げられます。
- エクオール+ラクトビオン酸(エクオール)
- エクエル(エクオール)
- 高麗美人(高麗人参)
サプリメントに望む効果や飲みやすさは人それぞれ。
長く続けられることを第一に考えて選んでみてはいかがでしょうか?